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認定NPO法人日本レスキュー協会
命を探す鼻と、心を支えるまなざし——。ひとつの大震災から生まれた小さな決意は、いま「災害救助犬」「セラピードッグ」「動物福祉」という3つの柱となって、人と犬のいのちを支え続けています。 今回は、認定NPO法人 日本レスキュー協会の副理事長の松﨑さんに、活動の原点から、現場での学び、そして今回のアパレルコラボへの想いまでを伺いました。 1.活動の原点——阪神・淡路大震災が教えてくれた“必要性” ―日本レスキュー協会として、災害救助犬・セラピードッグの育成や動物福祉に取り組むようになった背景を教えてください。―松﨑さん:私たちの原点は、1995年の阪神・淡路大震災です。6434名もの命が失われたこの災害をきっかけに、日本レスキュー協会が誕生しました。 当時、海外からも応援にきてくれました。救助隊だけでなく災害救助犬も救助活動に駆けつけてくれました。日本ではまだ存在が十分に知られておらず、 検疫に時間がかかる 受け入れ窓口が不明確 連携体制が整っていない といった理由から、1分1秒を争う現場に入るまでに大きなタイムロスが生じていました。各国で訓練レベルも異なり、犬の能力を最大限に生かしきれなかった面もあります。 「日本に専門の災害救助犬団体があれば、約500名の命が救えた可能性がある」──そう指摘されたことが大きな転機になりました。災害大国である日本に災害救助犬を専門的に育成し、迅速に派遣できる組織が必要だ。その思いから、1995年9月1日(防災の日)に日本レスキュー協会が発足しました。 ―セラピードッグや動物福祉の取り組みはどのように始まったのですか?―松﨑さん:災害救助犬の活動を続ける中で、神戸の震災遺児が集まるイベントに参加した際、子どもたちが災害救助犬と触れ合った瞬間に表情が緩み、笑顔を見せてくれたことが大きなきっかけでした。保護者の方からも「最近、この子のこんな笑顔は見ていませんでした」と驚きの声が上がり、犬には“心を癒す力”があると強く感じました。...
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Lus Branca
年齢詐称、血統書の虚偽、過酷な繁殖環境——。代表の焼田さんは、ペット業界の“一部に存在する命が適切に扱われていない現場”を知り、「誰かが救わなければ、この子たちは消えていくだけだ」と立ち上げたのがLus Brancaです。 看取りや重篤な子を中心に迎え入れ、土の上を歩き、太陽の光を浴び、空気を吸う。“生きる本来の姿”をもう一度取り戻すための居場所をつくっています。 1. 保護活動を始めたきっかけと背景 奈良県天理市出身の焼田さんは、幼いころから動物に囲まれた生活を送ってきた。道端で見かけた犬や猫を家に連れ帰り、家族として迎える──そんな日常が自然だったという。「将来は大好きな動物に囲まれて仕事がしたい」という夢を抱き、社会人になってからペットショップの仕事に就いた。 しかし、そこで目にしたのは、思い描いていた“動物と人の幸せな関係”とはかけ離れた現実だった。オークション会場では、年齢や血統を偽るなど、命が適切に扱われていない場面が多く見られた。「こんなことが平気で行われているのか」と衝撃を受け、同時に「何も知らなかった自分」にも悔しさを感じた。 その経験が転機となり、焼田さんは個人で保護活動を始める。「好き」や「かわいい」という気持ちだけでなく、命の重さを見つめ直しながらの第一歩だった。 2. 現在の活動の中心と理念 現在のLus Brancaは、看取りや重篤な子を優先的に引き受ける保護活動を行っている。多頭崩壊、繁殖引退、飼育放棄──様々な事情を抱えた動物たちが集まる中で、「ただ助ける」だけでなく、「人にも寄り添う」活動を大切にしている。 「動物だけが助かっても、根本的な解決にはならない」そう語る焼田さんは、命の問題を“人と社会の問題”として捉えている。保護とは、単に命を救う行為ではなく、再び人と動物が共に生きられる未来を築くための一歩だと考えている。 3. 忘れられない出来事と学び...
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ONENESS
大阪市鶴見区にある「ONENESS CAFE & BAR」は、食事をしながら保護犬とふれあい、自然に手話にも触れられる特別な場所です。その背景には、オーナー・神谷さん自身の経験と、「人も動物も、障がいの有無も関係なく、ひとつにつながれる場所にしたい」という強い想いがあります。本記事では、その想いの原点から現在の活動、そして未来へのビジョンまで、10のテーマで紐解きます。 1.カフェを開業されたきっかけや背景 ――「Oneness」という名前に込められた想い 神谷さんは、保護犬シェルターで働く前、約5年間うつ病に苦しんでいました。そのつらい時期に支えになってくれたのが、担当していた保護犬たちだったといいます。犬たちの存在のおかげで、少しずつ自分を取り戻していきました。「今度は自分が犬たちに恩返しをしたい」その想いから、「人と保護犬が安心して出会える場所をつくろう」と決意します。 現実には、人の事情で行き場を失う犬や猫は今も多く存在します。しかし、その現状を知るきっかけはまだまだ少ないです。だからこそ、気軽に保護犬に触れられる「出会いの場」が必要だと感じています。 さらに、「耳が聞こえないから保護活動ができない」という声を受け、障がいの有無にかかわらず関われるきっかけをつくりたいという想いも、開業の大きな理由になりました。 店名の「Oneness」には、人と動物、そして障がいのある人もない人も、すべてがひとつにつながれる場所に、という願いが込められています。 2.現在の主な活動内容とカフェのスタイル ONENESS...
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NPO法人フリースクールゆきレオ&保護猫施設ゆきレオ保育園
『たすけたい』気持ちから始まった小さな一歩は、やがて“居場所づくり”へ。保護猫と子どもたちが並んで過ごす日常を、寄付と仕組みで支え続ける——感情だけに頼らない、やさしくて現実的な動物保護。今回は、NPO法人フリースクールゆきレオ&保護猫施設ゆきレオ保育園の福本さんに、その活動の背景と信念を伺いました。 1.活動を始めた背景と想い ―活動を始めたきっかけや思いを教えてください。―福本さん:きっかけは娘の不登校です。学校でのトラブルから対人恐怖症になり、外に出ることが怖くなり、家で過ごす日が増えました。少しでも外に出て何かしてほしくて、ちょうどテレビで動物虐待のニュースを見たときに「家で猫の活動してみる?」と聞いたら、「してみたい」と答えました。そこから他の団体のお手伝いを始めました。 ―保護活動から始まったんですね。―福本さん:はい。最初は譲渡会のお手伝いから、徐々に預かりボランティア、外猫の捕獲、TNR、ミルクの子の世話など、できることを広げていきました。 ―ご自宅で活動されているのはなぜですか?―福本さん:「なんで家なん?」ってよく聞かれます(笑)。でも、譲渡費用を次の子に回す“循環”を作って継続できる活動にしたかったんです。活動を続けるうちに、不登校の子や発達障害・自閉症の子と猫の相性がすごくいいことに気づきました。私自身、動物の専門学校出身でアニマルセラピーにも関心があって。学校に行けない子どもと保護猫をつなぐことで、両方の課題を少しでも解決できたらと思いました。資金もない中ですぐ始めたかったので、店舗ではなく自宅を改装して活動を始めました。 ―当初は何匹くらいだったんですか?―福本さん:最初は12〜13匹くらいでした。今は31匹(取材時)。5月に6匹、続いて14匹捨てられてきて、15匹は譲渡が決まり、5匹が残っています。春にはまた子猫が入ってきて、合計30匹を超えました。 ―かなりの数ですね。―福本さん:うちは譲渡が進みやすい方だと思います。家族全員で朝から晩まで猫のことばかりやっていて、見学もいつでも受け入れられるので、スムーズに繋げられています。家だからこその強みですね。 2.現在取り組まれている活動内容 ―現在の活動内容を教えてください。―福本さん:子どもと保護猫が一緒に過ごせるフリースクールです。人と動物の共生を目指して活動しています。娘と始めてからこれまでに286匹を譲渡し、TNR(捕獲・不妊手術・元の場所へ戻す活動)も継続しています。 ―フリースクールではどんなことを?―福本さん:学校に行けなくなった子どもたちの「学校以外の居場所」として来てもらい、猫のお世話や捕獲、掃除などを一緒にしています。以前は動物病院の見学や職場体験もさせてもらいました。保護猫に関わることは、ほとんど何でもやっています。 3.保護猫との関わりを通じた子どもたちの変化 ―子どもたちにどんな変化がありましたか?―福本さん:娘は引きこもり気味でしたが、猫をきっかけに外へ出られるようになりました。知らない人の前では話せなくても、猫のことなら話せる。たとえば「この子ってどんな性格?」って聞かれたら、小さな声でも答えられるようになったんです。...
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NPO法人 LOVE FIVE
動物保護と聞くと、多くの人が「感情に訴える活動」を思い浮かべるかもしれません。もちろんその気持ちはとても大事で必要なことではありますが、それだけでは実効性がある継続的な活動を行うことは難しいです。Love Fiveはそれに加えて、現場の課題に真正面から向き合い、感情からだけではなく「現実的な改善」を積み重ねてきました。 今回は、Love Five代表の吉井さんに、その活動の背景と信念を伺いました。 ■ 動物保護の世界に飛び込むきっかけ 吉井さんが動物保護活動を始めたのは2011年。きっかけは、当時の代表からのひと言でした。 「当時は“殺処分”や“ペット繁殖の現場”についてぼんやりとした知識しか持っていませんでした。でも、その当時年間20万頭以上の犬や猫が殺処分され、劣悪な環境で苦しむ現実を知った瞬間、『これは放っておけない』と強く思ったんです。」 それが、Love Fiveの原点です。 ...
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ツシマヤマネコを守る会
絶滅の危機にあるツシマヤマネコ。その小さな命を守ろうと立ち上がったのが「ツシマヤマネコを守る会」です。「このままでは、ニホンカワウソと同じように姿を消してしまうかもしれない」──。そんな強い危機感から始まった活動は、最初はエサやりという小さな一歩でした。それが今では、土地を買い取り保護区をつくったり、ヤマネコが暮らしやすい環境を整えたりと、島の自然と人の営みをつなぐ大きな取り組みへと広がっています。「守るだけじゃなく、人と自然が共に生きていける未来をつくりたい」そんな想いを胸に、今日も活動を続ける会の皆さんに、これまでの歩みと忘れられない出来事、そしてこれから描く未来についてツシマヤマネコを守る会のねこりんさん、みっち〜さんにお話を伺いました。 1 活動を始めた背景ときっかけ 聞き手:まず、活動を始められた背景やきっかけを教えてください。 ねこりんさん:最初に会を立ち上げたのは、昨年亡くなった山村(やまむら)会長です。始めたきっかけはニホンカワウソが絶滅するということを聞いて、「ツシマヤマネコもこのままだと危ない」と。そこで当時の上県町の学校の先生や行政の方など、仲間15人ほどで会を作って保護活動を始めたと聞いています。 当時、ヤマネコは天然記念物に指定されてはいたものの、行政や環境省の積極的な保護体制が十分ではありませんでした。だから私たちは会を作って動き始めました。最初は本当に給餌、つまりエサやりからのスタートでした。 聞き手:団体としてだけでなく、皆さん個人の「出会い」も教えてください。 ねこりんさん:私はもともと猫が好きで。イリオモテヤマネコは知っていましたが、ツシマヤマネコは知らなかったんです。ある日、新聞で山村会長の記事を見て存在を知り、「まずは対馬に行ってみよう」と足を運んだのがきっかけです。 みっち〜さん:私は、ねこりんさんが運営していたウェブサイトで、ツシマヤマネコの写真を家族で見たのが始まりでした。「なんて可愛いんだ」と(笑)。ちょうど仕事でレクリエーション企画があり、100人ほどのお客さんを連れて行く先として私が「動物園に行きましょう!」と提案して実施したんです。そこで動物園の方から「ヤマネコのイベントがありますよ」と教えていただき、行ってみたら守る会の方に声をかけていただいて……気づけば毎年、動物園の企画をお手伝いするようになっていました(笑)。私にとっては、ねこりんさんがきっかけですね。 2 現在取り組まれている主な活動聞き手:現在、力を入れている活動は何ですか? ねこりんさん:保護区の整備と維持ですね。 対馬は民有地が多いので、土地を買い取ったり借りたりして保護区にし、環境を整えて「ヤマネコが来やすい・住みやすい」場所にする。そしてそれを維持する活動ですね。もう一つはソバを播くとネズミとかが来るので、それがヤマネコのエサになるということで、ソバ畑を作っていたりしているのが普段の活動ですね。なので環境整備に特に力を入れています。...
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milimili × Pono
福島の津波で取り残された犬のニュースをきっかけに、個人で保護活動を始めたチョビ子さん。現在は「Cafe & Dog salon Pono」と「milimili」の2つの拠点を通じて、トリミング・カフェ・譲渡を行っています。これからは60~70代の方も犬と暮らせるよう、預かりボランティアなど犬も人も幸せになれる取り組みを広げたいと語ります。 「保護するだけじゃなく、人と犬の暮らしを繋げる場所をつくりたい」──そんな想いから始まった活動の背景や、忘れられないエピソード、そしてこれから描く未来について、じっくりお話を伺いました。 1. 保護活動を始めた背景やきっかけ ―― 保護活動を始めたきっかけはなんですか? チョビ子さん:「先代の愛犬を亡くした直後、福島の津波で取り残された犬のニュースを見て…。悲しみで眠れなくて、YouTubeで保健所の子たちの動画を見るようになったんです。それで“自分にも何かできないか”と考えていたとき、ある団体のブログに出会って。まず搬送ボランティアから始めてみようと思ったら、『犬がいるから預かってほしい』と。まだ気持ちの整理もできていなかったし、親にも何も伝えていなかったんですけど、日にちが決まってしまって…。ただ、トリマーなので命を預かる責任は理解していました。なので、そのまま預かりボランティアを始めることになりました。」 ――...
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動物愛護市民団体 JCDL
人懐っこく寄ってくる子、警戒心で吠え続ける子、そして静かに目を伏せる子——京都府亀岡市にある保護団体「動物愛護市民団体JCDL」では、毎日そんな命と向き合う時間が流れています。今回は、スタッフの内田さんにお話を聞き、彼らの活動の裏側に迫りました。 1.始まりは「殺処分ゼロ」——雑種犬にも“ JCDL代表の門田さんは雑種犬への偏見をなくしたいという思いでこの活動を始めました。シャンプーして、しつければ雑種犬でも立派な家族になれる。——それを伝えたかった。小さなきっかけが、大きな命の流れを変える一歩になりました。 2.「1匹、また1匹——新しい家族のもとへ送り出す日々」——日々の活動は全方位的 活動内容は実に多岐にわたります。犬や猫の保護、譲渡会の開催、そして飼い主さんのサポートまで。日々のお世話だけでなく、急なレスキュー依頼にも対応しています。 特に注目すべきは「噛み癖のある子」の受け入れ。他団体では受け入れを断られてしまうような子たちも、JCDLでは「それでも助けたい」と正面から向き合っています。 そのため、問い合わせや引き取り依頼は全国から届き、団体としての活動範囲は、西は九州から東は関東まで広がります。スタッフ個人が遠方までレスキューに向かうこともあれば、保護依頼のために北海道や沖縄など、全国各地から飼い主さんが足を運ぶこともあるそうです。彼らが助けに行くのは、彼らが向き合うのは、“最後の居場所すらなかった子たち”——まさに、最後の砦とも言える存在です。 3.環境整備への本気度がすごい——“過ごしやすさ”にも徹底的にこだわる 夏場は屋外の子たちのために遮光ネットを貼り、工業用スポットクーラーを設置。室内では24時間エアコンを稼働するなど、限られたリソースの中で最大限の環境整備に取り組んでいます。さらに、トリマーが常駐し、爪切りやシャンプーなどプロの技術でケアを続けています。 「環境を整えることも愛護の一部なんです」と、スタッフの内田さんは誇りをもって話してくれました。 こうした取り組みも、支援してくださる方々のおかげで少しずつ実現できています。それでも、まだ理想には届きません。だからこそ、あなたの応援が、犬や猫たちの“もっと快適な毎日”につながるのです。 ...
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大阪の野犬なくし隊
今回のコラボレーションは大阪で活動する【 大阪の野犬なくし隊 】さんです。代表のちょきさんはSNSでも積極的に情報発信を行っており、インスタライブではリアルタイムで問題提起をされています。 それでは、インタビューをご覧ください。 大阪の野犬なくし隊さんインタビュー 1. 主な活動内容について教えてください。 大阪の野犬なくし隊は、野犬の捕獲保護と啓発活動を行っています。2017年4月から個人でスタートし、「野犬の殺処分ゼロ」「蛇口を閉める活動」を目指しています。過酷な状況で生きる野犬たちをなくすため、野犬が存在する理由を知ってもらい、各自が行動を起こすよう呼びかけています。 2. 淀川での野犬の状況について教えてください。 2018年時点で、淀川河川敷沿い(守口〜枚方エリア)には約50頭の野犬がいました。これらの野犬は非常に警戒心が強く、普段は人目につかない存在でしたが、発情期には群れで行動している姿が見られました。 3....
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特定非営利活動法人 りぐこうべ兵庫
今回は神戸市を中心に活動されている「りぐこうべ兵庫」さんについてご紹介します。りぐこうべ兵庫について by りぐこうべ兵庫の代表 佐溝広美 私たちは行き場のない動物を保護し、適切な医療にかけ、社会化をし、新しい里親さんに繋ぐ活動をベースに、動物を通して社会福祉活動に取り組んでいます。 さまざまな慰問活動や、イベントを開催し、啓発しながら人と動物が共に生きていける社会を目指しています。そして、保護活動で繋がっている里親さんと共に2018年にNPO法人を立ち上げ、六期目を迎えています。 個人での保護活動を合わせれば20年足らずの間に、保護動物(犬、猫、鳥、うさぎ等)を里親さんに繋いだ数は、約800組。 活動を行う中でたくさんのドラマを経験させてもらいました。その中の一つである「クロはわるい子?」という物語は、紙芝居になり、動画になり、ホームページでもご覧になれます。 行き場のない動物を保護するだけでは足りない保護活動 私たちが思う保護活動とは、行き場のない動物を保護して里親さんに繋いだり、シェルターを作って動物の居場所を作るだけでは足りないと考えます。行き場のない動物を保護することも大切ですが、それだけではなく、どうしたら行き場のない動物が減るのかを考える必要があると思います。 保護動物の里親さんを探すとき、私たちは必ずその動物の本質や本能のお話をさせてもらいます。 一匹ずつ時間をかけ、その子にぴったりな里親さんを探し、そこから環境を整えていきます。 犬・猫・鳥・うさぎなど、いろんな動物の里親さんを探します。 迷子や飼い主の不在、一般家庭からの飼育放棄などなど。今年もたくさんの飼育放棄の子たちを保護しました。手放される子の多くは、たくさんの問題を抱えています。年齢的なことや持病がある、生まれつきの障がいがある、噛み癖がある……。こういった子たちは、里親さんが中々決まらず、施設内に留まってしまいます。 ...
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社会福祉法人 日本介助犬福祉協会 nikaf assoc
Q 介助犬について教えていただけますでしょうか?「介助犬」と聞いて皆さんは何を想像されるでしょうか。おそらく皆さんが想像されるその犬たちは、ユーザーである人の目や耳の代わりとなっているのではないでしょうか。 実はそれは介助犬ではなく、「盲導犬」や「聴導犬」と呼ばれる犬たちなのです。今回は手や足に障がいのあるユーザーのサポートを行う「介助犬」について紹介します。 まずは我々を取り巻く環境に目を向けてみましょう。 2017年時点で全国に肢体不自由者は「約193万人」、そのうち介助犬の提供を希望 されている方は「約1000人を下らないと推計されているそうです」。しかし令和5年10月時点で認定されて実働している介助犬の数は、僅か58頭です。※厚生労働省統計に基づくでは何故ここまで介助犬希望者と介助犬の実働数に差が見られるのでしょうか。 その1つの理由は「介助犬の育成に時間を要する」からです。 というのも一頭の育成には約2~3年がかかります。介助犬の基礎訓練は基本的には専門の訓練センターで行われます。しかし各ユーザーのニーズに合わせた訓練は、ユーザーが共に訓練(合同訓練)に参加する必要があります。 介助犬は障がいのあるユーザーの手足になるわけですから、求められることは盲導犬や聴導犬よりも多岐に及ぶのです。 そのニーズに応えるためにはユーザーが住まわれる地域まで赴く必要があり、その分だけ育成が完了するまでに時間を要することになるのです。 Q育成訓練すればどんな犬でも介助犬になれるのですか?全ての犬が介助犬になれるわけではなく、性格面での素質が求められます。それが「ほどほどの好奇心」です。 各ユーザーのニーズに応えるためには介助犬となる犬自身にも考える力が求められます。しかし好奇心がありすぎても介助犬としてユーザーの支えとなることは困難です。...